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建築費高騰がもたらす不動産市況への変化

 

ここ最近の不動産市況を見ていると、土地の値動きだけでは語れない変化が

ずいぶん増えてきたように感じます。

 

その大きな理由のひとつが、やはり建築費の高騰ではないでしょうか。

 

 

人手不足に加えて、建築資材の価格上昇も続いています。

 

その影響で、これまでなら比較的スムーズに進んでいた建て替えや再開発の計画が、

思うように進まなくなってきました。

 

不動産というと、どうしても土地価格に目が向きやすいのですが、

実際には「建てられるのか」「事業として成り立つのか」という視点もとても大切です。

 

今はまさに、その部分が大きく揺れている時期なのかもしれません。

 

 

 

 

再開発計画の見直しが各地で起きている

 

 

最近では、東京の中野サンプラザの建て替え計画や、名古屋駅前の名鉄百貨店を含む再開発など、

各地で大きなプロジェクトの見直しが話題になっています。

 

当初の計画段階では成立していたはずの事業が、建築費の上昇によって採算が合わなくなってしまう。

 

その結果、計画の延期や断念、あるいは規模縮小や内容変更を迫られるケースが出てきています。

 

街づくりのニュースは華やかに見える一方で、その裏ではこうした厳しい現実が進んでいるわけです。

 

「土地があるから建つ」というほど、今の時代は単純ではなくなってきたのだと思います。

 

 

 

 

さらに気になるのが国際情勢の影響

 

 

そこへきて、さらに気になるのが国際情勢です。

 

とくにイラン情勢などをきっかけに原油価格が上がれば、輸送コストや資材価格に影響し、

結果的に建築費全体をさらに押し上げる可能性があります。

 

 

もともと建築費は一度上がると、なかなか簡単には下がりません。

 

 

人件費、物流費、資材価格がそれぞれ高い水準にあるなかで、さらにインフレが進めば、

今後の建築コストはますます重たくなっていくかもしれません。

 

 

そう考えると、これは一時的な話というより、しばらく続く構造的な問題として見ておいたほうがよさそうです。

 

 

 

 

用地を取得しても、計画が止まることも

 

 

現在、東京や大阪などの都市部では、駅近や利便性の高い場所がマンション用地として買収される動きが続いています。

 

 

ただ、本来はマンションを建てるつもりで取得した土地でも、いざ計画を具体化しようとした段階で、

建築費があまりに高くて話が進まない。

 

 

そういったケースは、今後かなり増えてくるのではないかと思います。

 

 

そうなると、計画は見合わせになる。

 

あるいは大幅に内容を変える。

 

場合によっては、しばらく更地のまま塩漬けになる。

 

 

こうした流れも、今の市況では十分あり得る話ではないでしょうか。

 

 

 

バブル崩壊後の“塩漬け地”に少し似ている

 

 

この状況を見ていると、平成2年のバブル崩壊後を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

当時は買い手が大きく減り、高値で取得した土地がそのまま活用されず、

更地のまま何年も放置される例が少なくありませんでした。

 

 

もちろん、今回の状況は当時とまったく同じではありません。

 

 

今回は需要が完全になくなったわけではなく、買いたい人も建てたい人もいます。

 

 

ただ、問題は「建てたいのに建てられない」「計画したいのに採算が合わない」という点です。

 

 

事情は違っても、結果として土地が動かず、塩漬けになるという意味では、少し似た景色が出てくる可能性はありそうです。

 

 

 

 

郊外の戸建て住宅にも影響は広がっている

 

 

 

この問題は、大規模再開発や都心のマンション用地だけの話ではありません。

 

 

郊外で家を建てようと考えている一般の方にとっても、すでに身近な問題になっています。

 

 

 

郊外では、都市部ほど土地価格が上がっていないエリアもあります。

 

 

それでも建築費が上がってしまえば、家づくりの総額はやはり重くなります。

 

 

建て替えを考えていた方が予算オーバーで計画を見直す。

 

新築を希望していた方が、間取りや設備をあきらめる。

 

あるいは、そもそもマイホームの計画自体を先送りする。

 

 

そういった話は、これからますます増えていくのではないでしょうか。

 

 

 

マイホームは、多くの方にとって大きな夢のひとつです。

 

 

ですが今は、土地の値段だけではなく、建てるための費用そのものが高くなり、

その夢が少し遠のいているようにも感じます。

 

 

 

 

 

これからの不動産市況は “建築費” 抜きに語れない

 

 

これから先の不動産市況を考えるとき、地価や金利だけを見ていては実態がつかみにくい時代になってきました。

 

 

建築費、人手不足、資材価格、物流コスト、そして国際情勢。

 

こうしたものが全部つながりながら、市場全体に影響を与えています。

 

 

再開発の延期や見直し、取得済み用地の塩漬け、郊外住宅の負担増。

 

一見すると別々の話に見えますが、根っこでは建築費の高騰という同じ問題につながっています。

 

 

華やかな再開発のニュースの裏で、「建てたくても建てられない」という現実が広がっている。

 

 

今の不動産市場は、そんな局面に入っているのかもしれません。

 

 

不動産は、土地が動けばそれで終わりではありません。

 

 

その先にある「建てる」という段階が成立して、はじめて市場として動きます。

 

 

建築費の高騰が続く限り、不動産市況もこれまでとは少し違う景色を見せていくのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

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