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インフレ・金利上昇時代を生き抜く「投資の本質」
〜博打(ばくち)ではない、世界経済の成長に参加する生き残り戦略〜
前回の記事では、現在の激しい物価高(インフレ)に対して現金をそのまま持っていることのリスクや、
時間を味方につけて「複利」で資産を守る重要性についてお話ししました。
今回は一歩進んで、「そもそも、なぜ私たちは投資をしなければならないのか?」
という投資の本来の意味と、これからの時代を生き残るためのスタンスについてお伝えします。
終わらないインフレと「真面目に働く」だけでは生き残れない現実
今、私たちの目の前で起きている急激なインフレや金利の上昇は決して一過性のものではなく、
今後も長期にわたって続くと予想されます。
ここで私たちが直面する最大の課題は、物価や金利の上昇スピードに、
給料などの収入が追いついていかないという残酷な現実です。
不動産業を営む中で街の現場を見ていると、本当に胸が痛む現実に直面します。
仕入れ価格や人件費、光熱費が容赦なく高騰する中、お客様のことを思うあまり価格に転嫁できず、
結果として「お店を続ければ続けるほど赤字が出る」というジレンマに陥り、
涙をのんで廃業を選択される自営業やテナントの方が次々と出ています。
大変残念なことですが、
「ただ真面目に汗水を垂らして働いていれば生計を立てていける」
という時代は終わりつつあります。
だからこそ、自分の生活を守る「もう一つの柱」として投資の必要性を
真剣に考えなければならないのです。
投資は「うさん臭い博打」という誤解と、メガバンクのしたたかな正体
日本にはまだまだ、
「投資なんてうさん臭い博打だ」
「額に汗して働かずに儲けるなんて、人のふんどしで相撲を取るような不真面目な行為だ」
といったネガティブなイメージが根強くあります。
しかし、経済の仕組みを学べば、それが大きな誤解であることに気づきます。
私たちが普段、安全だと思ってお金を預けている銀行(特にメガバンク)は、
預貯金に対してせいぜい1%前後のわずかな金利しかつけてくれません。
しかし銀行側は、私たちから安く集めた莫大な預金を「資金源」にして
世界中に投資や貸し出しを行い、いま史上空前の大利益を叩き出し、株価は最高値を更新しています。
銀行もプロとしてリスクを考慮し投資を行っていますが、
私たちからすれば「自分たちのお金を使って銀行ばかりが儲けている」
という釈然としない現実があります。
それならば、国や銀行にお任せにするのをやめ、中間業者である銀行を介さずに
自分で投資を学び、直接その「果実」を受け取りにいくスタンスこそが、
これからの時代の必須教養なのです。
投資の本質は「世界経済の成長への参加」と「社会を豊かにする循環」
地球の人口は増え続けており、より良い暮らしを求める人間の営みによって
テクノロジーや医療も進化し続けています。
つまり、世界経済は全体として常に右肩上がりに拡大・発展し続けているのです。
投資の本質とは、この成長していく企業を応援し、
その度合いに応じた「分け前」を配当や株価上昇として還元してもらう仕組みのことです。
また、投資は社会を豊かにする「良い循環」を生み出します。
現在、日本人の持つ家計金融資産の半分以上がいまだに銀行の預貯金に眠っているという、
世界的に見ても異常な事態が起きています。
この死蔵されているお金が外に回り出し、企業の活動資金や研究開発、
情熱を持った起業家の手助けとなれば、社会はもっと豊かに発展します。
自ら投資に参加することは、資産を守るだけでなく、
非常に前向きで健康的な社会貢献に直結しているのです。
【プロの本音】不動産投資のリアルな光と影
投資の選択肢として、本業である不動産業のプロの目線から
「不動産投資」のリアルについても触れておきます。
都会の不動産は「相続税評価額」と「実勢価格」の間に大きな乖離が生じているため、
現金を不動産に変えることで非常に高い節税効果を得られます。
そのため、資金的にかなりの余力がある人や、確実な相続対策を行いたい人にとっては、
今でも非常に有力な選択肢になり得ます。
しかし、他にこれといった資産を持たない一般の方が、
表面上の話だけを見て安易に手を出すのは危険極まりない行為です。
万が一、市況が変わって1億円の物件が5,000万円に下落すれば、
個人の人生を破滅させかねない莫大な損害が出ます。
さらに恐ろしいのは、物件の価値がどれだけ暴落しようと、
銀行へのローン残高は1円も減らないという冷酷な事実です。
かつての平成バブル崩壊では、絶対に下がらないと信じられていた地価が
半分や1/10にまで暴落し、経済学者でさえ予測できませんでした。
今後も南海トラフ大地震や直下型地震などの災害リスクも視野に入れる必要があります。
最悪のリスクまで計算し尽くせる十分な資金力がない限り、不動産投資には手を出すべきではありません。
個別銘柄は至難の業。まずは「オルカン」で地道な生活防衛を
これからの格差社会を生き残るには、世の中の仕組みを知り、
自分のお金がどう社会に回って還元されるのかを自ら勉強していく姿勢が最大の武器になります。
しかし、株式投資で「これから伸びる個別企業」をピンポイントで見極めるのは、
プロでも至難の業です。
そこで、私たち一般の人間や、まだ潤沢な資金がない若い世代にとって
最も安全で賢い最初のステップとなるのが、
「オルカン(全世界株式)」に代表されるインデックスファンドへの投資です。
これ一本で、何千という全世界の優秀な企業に少額から分散投資ができます。
世界中の企業がインフレを乗り越えて利益を上げ続けている結果として、
オルカンは過去の長期データで見ても年平均「約8%」という極めて優秀な
パフォーマンスを出し続けています。
特別な才能に頼るのではなく、この優秀な仕組みを信じて毎月一定額を地道に積み立てていくこと。
これこそが、物価高に収入が追いつかない現代において私たちが取れる、
最も確実で強力な「生活防衛策」なのです。
