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10年後の大阪の不動産市況はどうなるの?

バブル経済崩壊後の玉造周辺の不動産市場の低迷

 

今回のブログは、バブル崩壊後から今日に至るまでの弊社のある玉造周辺部を含め

中央区(玉造、森ノ宮エリア)天王寺区(玉造、鶴橋、上本町エリア)の

町並みの移り変わりとともに不動産市況を中心に語っていきます。

 

 

平成2年のバブル崩壊以降、日本の不動産価格は長期にわたり下落し、低迷が続いていました。

 

 

大阪市内も例外ではなく、弊社のある玉造周辺(中央区、天王寺区、東成区)も

以前の活気は鳴りを潜め、今後は少子高齢化、人口減少とともにこの傾向は

ずっと続くのだろうなあと思っておりました。

 

若いカップルが結婚された後、自然豊かで賃料も大阪市内より安い郊外での

ライフスタイルを選ぶ方が多く、その一方で大阪市内での定住を希望される方は

どんどん減少していきました。

 

そこで、大阪市は市内在住する新婚世帯に家賃補助として月3万円、

マンション購入者には、借り入れ利息を補助する制度を創設し

なんとか新婚夫婦を大阪市内にとどめさせることに尽力しておりました。

 

 

バブル期は、住居系地区で坪単価が平均で900万円、幹線道路に面した商業系地区では

坪単価1500万円近かった地価も、下落一途で5分の1から8分の1近くまで下落しておりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

不動産市場が再び活性化

 

しかし、このような状況の中で時代が少しずつ変化していくのを感じました。

 

20年前あたりからでしょうか。

若い子育て共働き夫婦は、郊外に住むよりも大阪市内の交通の便利なところに住んで

お互いに職場までの通勤時間を短縮しようという方が増えてきました。

 

これに伴い、保育所や学童保育は不十分ではありましたが徐々に整備されてきました。

 

そんな中、人気校区ということもあってこの地域を選ばれる方が少しずつ増えてきたように思います。

 

また、世の中の高齢化の進行とともに、ご高齢の方は病院や介護施設への利便性から

大阪市の中心部に住む傾向が出てきました。

 

単身の方は、部屋は狭くても職場やアルバイト先の近い交通の利便性の良い市内を選ぶ傾向は

以前よりありましたが、この傾向がより鮮明に出てきました。

 

それとともに投資家や家主さんの相続対策として、市内にワンルームマンションが次々と建てられ始めました。

 

こうした、賃貸市場が少しずつ活性化されてきた中、今まで横ばいまたは下落傾向だった不動産価格に

上昇の兆しが見え始めます。今から7年前あたりからです。

 

私はこの動きの背景には、長年にわたる政府の低金利政策が影響し、ローン利用が促進されたことで

不動産市場が再び活性化したのだと感じていました。

 

とは言え、金利が上昇すれば人口減少の影響もあり、いずれ価格は再び下がるだろうと予測していました。

 

 

 

現在の大阪の地価とマンション価格の状況

 

現在、大阪市内の地価やマンション価格は、見方によっては上がりすぎているとも言えなくもありません。

新築マンションの価格は6,000万〜7,000万円が当たり前で、中古物件でも1億円を超えるものも珍しくありません。

 

一般の人々には手の届きにくい価格となりつつあります。

 

不動産価格は「これはバブルで、これ以上は上がらないだろう」との声も少なくありません。

 

しかし、その一方で新たな強力な買い手が登場しています。それが、円安とグローバル化による外国人購入者です。

 

以前の私のこのブログでもコメントいたしましたが3年前は1ドル110円だった為替レートが

現在では155円近くまで進み、円の価値がドルベースで約40%下がったため

外国人にとっては日本の不動産が割安に映ります。

 

 

 

 

大阪の不動産も世界的インフレに巻き込まれる

 

さらに、世界的なインフレの影響でニューヨークやロンドン、パリなどの都市の地価が高騰している中

大阪や東京の地価には割安感があることも影響しています。

 

大阪市中心部は、治安が良く物価が安いこと、交通の利便性や生活インフラの充実度、

食文化の豊かさなど、快適な生活環境が整っている点で世界から注目されているようです。

 

 

 

 

 

 

 

安全はお金では買えない

 

東京や大阪のような巨大都市でありながら

『夜間でも女性が一人で帰宅できる。夜中でもコンビニに買い物に行ける。』といった街は

世界でも例が無く『奇跡的な存在』であると言っても過言ではないと思います。

 

私は今から40数年前、バックパッカーとして海外に旅行した際、北アフリカのモロッコで

道を訪ねた連中らにメディナと呼ばれる迷路(イスラム社会にある城壁内の迷路)に案内され

80ドルをふんだくられたという苦い経験があります。

このときは、ナイフで脅され背に腹は代えられないと腹をくくって金を支払い、その場から必死で逃げ帰ったのでした。

 

外国ではこうしたスリ・置き引き・詐欺・強盗といった犯罪が日常茶飯事。

道に迷ってもうっかりと人に尋ねるのもままならない地域もあります。

 

年々、貧富の差の拡大が進む中、治安がますます悪化している国が多いのも世界的な傾向のようです。

 

幸い、今の日本では盗難・強盗や自爆テロを気にしなくても、旅行や買い物に行くこともできて

安心して住めるメリットはとても大きいのです。

 

安全はお金では買えないのです。

 

 

 

 

外国人にとっても魅力的な大阪の街

 

これらの要因により、この治安の良い国である日本。

 

東京圏に次ぐ大都市である大阪の中でも、環境が良好とされている玉造・森ノ宮・鶴橋・上本町といった

エリアは不動産投資やセカンドハウスの需要として、世界の投資家や富裕層が投資の対象としての

ニーズが高まり、不動産価格が高騰する可能性は十分に考えられます。

 

今や、ボーダレスで人やお金が国際間を自由に行き来する時代です。

 

日本の経済発展には欠かすことの出来ない外国人の存在を、もはや無視するわけにはいかないでしょう。

 

外国人抜きでは日本の経済の維持発展は考えられない時代に来ております。

 

近年、世界資本が入り、地価も物価も高騰している北海道ニセコのような状況が

ここ大阪でも起こりうるのでしょうか?

 

ラーメン一杯2000円、カツカレー3000円、パートの人件費は時給2000円超え。

こうした物価が現実になっているようですが、現地の外国人からすれば、これが高いという感覚はないようです。

 

この大阪の物価や、不動産価格も『国際価格』に近づくのでしょうか?

 

ここまではなってほしくないのですが、可能性はゼロではないと思うのです。

 

 

 

 

大阪中心部の地価高騰が周辺の高騰をもたらすのか?

 

すでに東京都心部や大阪の梅田・難波といった中心部では、もうすでにこの国際価格に近づきつつあるようですが

これが環境良好とされる中央区・天王寺区やJR環状線の内側エリアにも広がる結果、

日本人の不動産購入が価格的に困難になる可能性が十分にあると思います。

 

特にマンションは世界の富裕層にとっては、株や債券などと同様に金融商品として

投資の対象と考える傾向が出てきております。

 

土地と違い、煩わしい境界の確定や土壌汚染調査などの煩雑な手続きを経ることなく、手軽に売却できる利便さがあります。

 

人生30年近くローンに追いまくられる一般庶民を横目に、マンションは格好の投資、

または投機対象となるのは納得いかないのですが、これが現実でもあるのです。

 

賃貸市場でも賃料が上昇し、富裕層や外国人が占めるようになるというシナリオも現実味を帯びています。

 

円安の進行が続けば、この傾向はますます顕著になるでしょう。

 

 

これらの動きを総合的に見ると、大阪の不動産市場の行方は、今後も注目を集め続けることでしょう。

 

不動産価格が上昇し続けるのか、それとも新たな変化が訪れるのか…?

大阪市内の発展とともに、不動産市場の動向を見守る必要があります。

 

 

 

 

 

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