TELで
ご相談予約
  1. 不動産ブログ
  2. 不動産有効活用・投資
  3. 土地を賃貸戸建てとして有効利用した事例

土地を賃貸戸建てとして有効利用した事例

数年前、大阪府郊外の京阪沿線で120坪近い土地を所有していた方がいらっしゃいました。

以前は自宅として活用されていましたが、老朽化とともに広い自宅は必要がなくなり

近隣にて別の物件を購入されました。

 

この老朽化した旧家屋の利用をどうするか悩んでおられました。
長年住んでいらっしゃったので愛着があり、売却など一切考えておられず

とりあえず月極ガレージとして使用することを検討されていました。

ところが市場調査をすると、周辺地域は持ち家の方が多く、大半は自宅敷地に

ガレージが有るので月極ガレージとしてのニーズは少なく

借り手も少ないことが予想され、採算性において期待できなかったのです。

 

この地主様(60代)には、独身の娘さんが2人(30代と20代)がいらっしゃいましたが

その当時は不安はないけれども、自分の老後を考えた際に、娘さんたちが結婚された後も

できれば自分たちのそばにいてもらいたいという意向がおありでした。

 

一方で、マンション建設はどうかと複数のハウスメーカーから提案があったようですが

建築費の見積もりは総額2億5千万円。

借入額は2億円必要で返済期間は30年、娘さんの代まで返済が及ぶため、躊躇されていました。

 

弊社は、この地主様の意向をヒヤリングし、賃貸戸建て5戸(3LDK)の建築を提案させていただきました。

 

建築費は外構部分やアスファルト、ガレージを含め、総額1億2千万円。

 

自己資金を5千万円持っておられたので、借り入れ額は7千万円、15年で十分に返済できるので
これならば負担も楽とのことで、前向きに検討されました。

 

 

 

 

 

 

周辺には賃貸アパート・マンションは多いものの

賃貸戸建てはほとんど無いので、競争相手は皆無であり
「将来に渡っても競争力は維持できますよ」とお伝えしました。

 

また、この地主様は駅から徒歩10分という立地のハンディも気にされていましたが
賃貸戸建てであれば入居募集にネックにならない旨をご説明させていただきました。

「娘さんが結婚されて所帯を持たれたとしても、3LDKの賃貸戸建てなら

十分な広さがあるので、将来空き部屋が出た時に入居されることも可能ですよ」

との私の進言に建築を決断されました。

 

 

建築中にすぐに入居者が決まり、5戸のうち3戸は大手法人の社宅として契約継続中、
現在に至っても空室もなく、地主様は大変お喜びになっています。

賃貸戸建ての建築であっても、当然ながら賃貸物件の貸家建て付け地として

相続評価減の適用があります。

 

これが親族への賃貸であっても、この場合、親子間できちんと賃貸借契約を締結し

周辺相場並みの賃料を借主である娘さんが実際に支払っておけば

土地が貸家建て付け地として、相続評価が約20%減、建物が30%の評価減となります。

 

記事の一覧